第52回全日本中学校バレーボール選手権大会

 8月20日より秋田県で開催されました今年の中学校全国大会の結果です。三重県からは東海大会を勝ち抜いた男子:海星中学校と女子:久保中学校が出場しました。両チームともに善戦健闘し、海星中学校は見事に予選突破、決勝トーナメントに進出することができました。
<試合結果>
海星中学校

予選3組
 海星中学校 2(25-16,25-16)0 長崎南山中学校(長崎)
決勝トーナメント1回戦
 海星中学校 0(26-28,19-25)2 川崎市立西中原中学校(神奈川)
久保中学校
予選2組
 久保中学校 0(17-25,20-25)2 松山東雲中学校(愛媛)
       0(13-25,25-27)2 福岡女学院中学校(福岡)
<大会所感>
海星中学校

 東海ブロック第2代表として出場しました。予選グループ戦では長崎南山中と対戦しました。いずれのセットもオフェンスが機能しスタートで流れをつかむことができました。長崎南山も打力が十分あるチームでしたが、海星のブロックが機能し、終始優勢にゲームを進めることができました。これまで磨いてきた海星中のバレーボールが活きたゲームでした。結果、予選グループ戦1つめで勝利をおさめ、決勝トーナメント進出を果たしました。                         
 決勝トーナメント1回戦は、関東の強豪である西中原中との対戦となりました。第1セット、序盤にサーブ、オフェンスが甘く入ったところから相手に有利な場面を作ってしまいリードを許しました。その中でも攻めの姿勢を保つことができたことから、中盤でサーブが有効となり、相手を崩しリズムをつかんで逆転、リードを保ちながらマッチポイントまで持ち込みました。しかし、最後にミスが重なり苦しくもセットを落としてしまいました。第2セットは相手の勢いで先行され、終始追いかける展開となりました。オフェンスが有効に働くも、中盤までに許した点差を詰めることができず、焦りが出てしまいこのセットも落として夏を終えました。                                           
 チーム創部初の全国大会出場は決勝トーナメント1回戦敗退となりましたが、選手、スタッフにとっても貴重な経験となりました。また本大会では東海ブロック大会を戦った浜松修学舎中学校がチャンピオンになりました。全国の頂点に立ったチームとブロック大会でフルセットのゲームができたことも選手の自信につながっています。                            
 最後に、地区大会から始まり、本大会までご支援いただきました大会関係者の皆様、各チームの仲間、顧問の先生方に、チーム一同、感謝の気持ちでいっぱいです。多くの皆様からエールも頂戴しました。ありがとうございました。
久保中学校
 私たち久保中学校は、東海ブロック第3代表として全国大会に出場した。初戦は、四国ブロック第1代表の松山東雲中学校(愛媛県)と対戦した。第1セット、序盤は初めての全国の舞台に立つ緊張感からか動きが固く、レセプションを乱す場面が連続し、2-10と大きくリードされる。そこから強気のサーブで相手を崩し、ラリーでは二段トスを両エースが打ち切る展開に持ち込み、相手のミスも絡んで12-14と追い上げる。しかし、相手はミスから立ち直ると、ネット際の強烈なツーアタックやワンハンドレシーブからの繋ぎなど、終盤は相手の個々に能力の高いプレーを見せつけられ、17-25でこのセットを落とす。第2セット、序盤は互いに多少のミスはあるものの、こちらはサーブ、相手はブロックとレシーブからリズムをつくり、持ち味を発揮し合う展開で9-9になる。そこからこちらがハイセットの攻撃を使う場面が増えると、相手のブロックが覆い被さり、11-17と引き離される。そこからはサイドアウトを取り合う展開で追い上げられず、20-25で敗戦となった。試合を振り返ってみると、ディフェンスでの組織的な動き、ブロックをはじめとするネット際でのプレーが勝敗を分けた試合だったと感じている。
 第2戦は、決勝トーナメント戦進出をかけて、九州ブロック第5代表の福岡女学院(福岡県)と対戦した。第1セット、全中参加チームの中でもトップクラスの高さを誇る相手のブロックやスパイクに苦しめられる。こちらも強気のサーブと幅を使ったトスワークで得点し、8-10と何とか食い下がるが、高い打点からの力強いサーブに押され、13-25でこのセットを落とす。後がない第2セット、相手は強烈なサーブとスパイクを武器に得点を重ね、中盤で8-13と苦しい展開になる。WTOの後、この崖っぷちの状況が選手の集中力をさらに高めたのか、相手がミスをするまで拾って繋ぎ、粘り勝ちするラリーが多くなる。このチームの粘りのプレーに両エースが応える。二段トスをひたすら打ち抜き、終盤で23-22と、この試合で初めてリードを奪う。先にセットポイントを握るも、相手セッターの絶妙なタイミングでのツーアタックや、相手エースの威力のあるスパイクに押され、25-27で試合終了となった。レセプションの安定感に自信を持っていた私たちだったが、これほどまでにサービスエースを決められた試合は初めてだった。また、相手スパイカー陣のエンドラインいっぱいのコースに打ったりブロックアウトを狙ったりする技術の高さが素晴らしかった。
 ベンチはどんなときも冷静に、戦況や選手の様子などを見なければならない。しかし、どんなに苦しい状況でも強い相手に立ち向かう選手たちの姿を見ていると、とても胸が熱くなった。力及ばず決勝トーナメントには進めなかったが、全中という最高の舞台で、2つの素晴らしいチームを相手に最高のパフォーマンスができた。堂々たる戦いを繰り広げた選手たちの功労を称えたい。
 最後になりましたが、全国大会出場に至るまでに多くの方々にご支援・ご協力いただきました。このようなかけがえのない経験ができたのも、皆様のお支えがあってこそだと、心から感じております。この場をお借りして、深く感謝の意を表します。本当にありがとうございました。